第1話 1/2

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俺は立ち上がって、制服についた砂をはらう。 ついでに持ち物を確認――やはり華琳と別れたときと同じ状態だ。 というより何も持っていない。 一刀「生徒手帳も携帯も部屋に置いてきたからなー」 形見……、みたいな気持ちだった。 縁起でもないけど。 また戻れるとも思わなかったし。 一刀「……まあ、いいや。とりあえずどっちに向かおうかな」 改めて、念入りに辺りの地形を確認する。 少しでも覚えがないか、記憶と照合する。 だが生憎、該当する地形は記憶の中にない。 一刀「しかたないか」 じっとしていても埒が明かないので、俺はとりあえず勘で方角を決め、進むことにした。
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