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翼の前では素直になるのか、由希が香月の方を指差す。
『…何がしたいんだコイツは(-"-;)』
翼はそれを聞くと、よっ!とフェンスを飛び越え、香月の方へ走っていった。
由希は自分の態度にイラつきながらも、
『翼には嘘つけないし』
「ねぇ、アンタ。
アイツの前では正直みたいだけど…。
まぁ、どーせ。
アイツの前では素直でいたい!みたいなこと思ってんのかもしんないけど…。
アタシ等に嫌がらせしよーと計画した事をアイツに隠してる時点で嘘の自分を見せてるのよね?」
エスパーか?(@_@)
たった今、考えていた事だ。
「ホントの自分で勝負も出来ないなんて、
腐った人間ね。
香月は嘘がつけないから…
アイツは惹かれてしまうんじゃないの?」
そんなっ…!!
「それに…。
誰が好きか知りたいクセに聞けないでいるみたいね。
まぁ確かに、聞くには勇気がいる事だけど…。
勘だけで動くのは、危険行為ね。」
恋夏の言葉に何も言い返せない。
変わりに一滴の涙が頬を伝った。
『私って…
こんなに弱かった?』
ハァ…
恋夏はため息をつくと、歩き出した。
「ドコ行くの!?」
「こんなんじゃ、練習も出来やしない…。
勝手だけどね、ハッキリさせたいの。
聞いてくる!!」
は…?
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