1902人が本棚に入れています
本棚に追加
恋夏はそんなこと露知らず。
…と言うか今ソレどころでは無い。
「や、止めて!!」
「「聞かないと、
わ か ら な い
でしょ~!!!」」
隙をついて由希から逃れると、走り出した。
香月が練習していると、翼がニコニコしながら近寄って来た。
恋夏との約束を思い出し、練習に集中している風に見せかけた。
が、
「花三谷サンが、露草クンを抑えてるんだって?」
抑えてる…?
「付き合ってるだけだけど?」
「そーなんだ!?」
…ちゅー事は片河も同じパターン?
ダダダダダ!!!
もの凄い音ともに、あきらかにイライラしている恋夏が現れた。
「あっ、茅ヶ崎サ…「「アンタ!!」」
翼の声は、威勢の良い恋夏にかき消された。
「誰が好きなの!?
男ならハッキリしなさい!」
単刀直入すぎ!!
「え?何…「は や く」
恋夏のドスのきいた声には、誰も逆らえない。
「ゆ、由希です」
後から走って来た由希は、呆然と佇む。
「へ…?」
最初のコメントを投稿しよう!