プロローグ

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歩いて10分ほどの所に小さな駅がある。 いつもその駅から学校に向かっている訳で、今日も定期を使いホームに行く。 電車を待っていると、もうすぐ電車が通過する事を伝えるためのアナウンスが流れる。 次に来るのは特急 夢の事もあるので少し身構えておく。 目で電車が確認出来る所まできた時少し違和感がした。 足元が急激に揺れ始める 身構えていたお陰か線路に向かってコケる事はなかった。 しかし、 「えっ!?」 急に後ろから衝撃が来る。 見て確認した訳では無いので正確な事は言えないが、先程の地震でバランスを崩した誰かが倒れ掛かって来たのだろう。 そんな事はどうでもいいが、それよりもこの状況をどうにかしなければ。 今、俺はホームから線路に向かって自由落下している。 こんな事を考えている間にも時間は無くなる訳だが… まぁ、どう足掻いても助からないと分かっているので、今更時間が減ろうが構わない。 もう死を覚悟したためゆっくりと目を瞑る。 地面に落ちる感覚 後は電車がぶつかるのみ。 いつまでたっても衝撃が来ないため目を開ける。 そして、最初に飛び込んできた風景は雄大な樹海だった。
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