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「はっはっは。冗談はよせ蘭丸。…浅井には儂の妹の…」
「お市さんでしょ…。」
「…!!……知っておるのか?」
「浅井長政と結婚したでしょ。…俺の知っている歴史ではそうだよ。…織田信長が越前の朝倉に進行を始めると、朝倉との親交が深い浅井長政が織田を裏切り、織田の背後を襲う。挟撃された織田は苦戦する。」
信長は明らかにショックを隠しきれていない。
「そっそれは誠なのか…。」
「……うん。」
『越前に侵攻しなければ、我が国が滅びる。しかし越前に侵攻すれば、浅井が裏切り、お市とも戦をせねばならぬと……。』
「信長様っ!!いかがなされますか?」
「…………侵攻する。蘭丸を疑うわけではないが、後生に伝わる歴史が間違っているのかもしれない。……もしそうなった時はそうなった時だ。…明日の明朝…城をでる。」
「はっ…。」
「すまぬな…蘭丸。決してお主を信用していないわけではない。…ただ……。」
「わかってるよ。」
「すまぬな。」
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