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長政の城(小谷城)─
「よいか!!3日後織田の軍勢が攻めてくるとの情報が入った。我らは姉川で迎え撃つ!!!朝倉殿の援軍も来る。兵の数、土地勘…なにをとってもこちらが有利!!必ずや織田の首をとり!!お市の身柄を保護するのだっ!!」
「はっ!!」
『信長殿…お市…すまぬなっ。…二人に恨みはない。』
「長政様っ!!」
「いかがした?」
「神武大和という輩が会いたいと…。」
「神武?……!!…良かろう。通せっ!!」
「はっ!!」
白装束の男が2人入ってくる。
「我が名は神武大和。」
「拙者は霧丸と申します。大和様の側近で御座います。」
「うむ。存じておる。…かつてこの近畿…いやこの世を治めておった神武家の末裔…。大和朝廷の………。まだその血は絶えていなかったようだな。」
「…よくご存知で。」
「何のようだ?」
「此度の戦、浅井方に参戦したく参上いたした。」
「なに…?」
「神武家が何故滅びかけたか……ご存知ですかな?」
「知らぬ。」
「かつて絶大な権力を誇った我ら神武一族。…しかし、ある国で反乱が起きました。はじめは妖術を駆使し、なんとか鎮圧していたのですが……とてつもない男が現れた。…その男は常人の二倍もの大きさがあり、神武の妖術をもろともせず…次々に神武は倒されてしまいました。……その男の名は鬼羅兵八。」
「鬼羅一族か。」
「はい…。鬼羅一族を創った男です。本名は桓武兵八。」
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