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「羽柴秀吉…。ならば貴様に問う。貴様が見ている光景。それは真の現実か。」
「…。」
「貴様の眼に写る世界。私の眼に写る世界。なにが違うという!!!」
「何が言いたい。」
「貴様には未来は見えていない。」
「愚かな…お前はその瞳に何を写し、何を信じる。己の瞳を信じろ。己を信じよ。それが現実だ。」
「愚かなのは貴様だ。瞳に写るものが現実ならば、貴様の瞳に未来は写らない。現実の中に夢を描いているだけの貴様に未来は見えるのか。」
「ならば見せてやろう。」
秀吉が刀を構える。
「大和様っ!!!ここは退いてください!!!我らの目的は鬼羅の首に御座います!!!」
「今更退けぬわ。」
大和も刀を構える。
『大和様……仕方あるまい……!!』
秀吉と大和は共に走り出した。
先に仕掛けたのは大和。
「ふんっ。」
スカッ!!
大和の刀が空を斬る。
既に大和の前に秀吉の姿はない。
『後ろか…!!…いや上だっ!!!』
大和は上を見上げる。
「やはりお前の未来は死であったな。」
秀吉は大和の後ろに周りこんでおり、刀を突き刺そうと身構えている。
「なっ!!」
ズブシュッ!!!
「!!!」
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