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「信長様!!後ろから兵が来ます!!」
信長が馬に乗ったまま後ろを振り返る。
「旗を見よ。我が軍のものではないか。横山城の抑えについていた者たちではないのか?」
「信長さん!!稲葉さんたちはもう横山城を攻略して前線に戻ってきてるやん!!!」
渉が割って入った。
「!!……ならあれは誰だ?……おい!!お前。見てこい。」
「はっ!!」
信長に命じられた兵が馬にまたがり後ろから迫る軍勢に近付いていく。
馬を止め、それを見る信長たち。
「ちっ…気付かれたな!!!」
「兵之助様!!いかがなされますか!!!」
「寸前まで引きつけろ。気付かれるな!!出来る限り信長に近付くぞ。全員顔を下にしろ!!」
「はっ!!」
兵之助の正面から信長の使いが来る。
「待たれい!!」
信長の使いの兵が兵之助の前で馬を止める。
「拙者は織田信長様の使いである。お主…名を申せ。」
兵之助は下を向いたままである。
「…おい!!名を申せと申しているであろう。まず顔を上げよ!!信長様への無礼に値するぞ。」
「ぶ……い…けっ…う!!!」
「は?」
兵之助が顔を上げる。
「無礼で結構!!!」
「!!!」
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