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「信長っ!!!貴様の首もらってやるぞ!!!」
「まだ洗っておらんでなぁ。出直してきてはくれぬか?」
「はっはっはっは!!信長よ!!なかなか面白いことを言うではないか。………その申し出…断るっ!!!」
兵之助が刀を抜き、馬の鞍から信長の方へと跳ぶ。
それとほぼ同時に信長も刀を抜く。
キンッ
信長は兵之助の刀を受け流した。
「信長。馬から下りな。」
「仕方あるまい…。」
信長が馬からおりる。
「ずっと夢見てたぜ。あんたと殺り合うのをな。」
「それは随分うなされたであろう。」
「けっ!!口が達者な奴だ。」
「兵之助よ……貴様の狙いはなんだ。何故儂に楯突く?」
「天下を欲するが為。」
「天下…?」
「そうだ……あんたが一番天下に近い男だ。だから俺はあんたを倒して、天下を取る。」
「寝ぼけたことを……。お主に天下はとれぬ。」
「なんだと…?」
「良いか。お主はこの世の道理を理解しておらぬ。天下はとるのではない。天下人は天が決めるのだ。」
「戯れ言だな。俺は天に決められた道を歩むつもりはない。天が天下人を決めようが、俺はそれには納得しない。」
「運命…生まれもって変えることができぬモノであるから…天に定められたモノであるから…さだめと読む。お主には理解できぬか?」
「運命か…。命はてめぇで運ぶことができるんだぜ。」
「ふん……見解の相違だな。」
「あぁ。俺とあんたじゃ考え方が違う。当然のことだ。」
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