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二年前
「ねえ、お兄ちゃん!大好きだよっ」
「うん。かわいいなー、晴香は。俺も大好き」
「えへへー」
わたし、晴香のお兄ちゃんは自慢のお兄ちゃんだ。
目がキリッとしていて、鼻筋が通っていて、とにかくかっこいい。
だから、すごくもてる。でも、大概が顔目当てだから、私がよせつけないようにしている。
ある日、私は見てしまった。
お兄ちゃんが女の人と楽しそうに歩いているところを。
「ねえ、お兄ちゃん…、この前街で、お兄ちゃんと一緒にいた女の人、誰?」
「え?ああ、あの人は倉田瑞穂さん。バイト先が一緒で、帰り一緒に歩いてたんだ。」
「ふーん…」
なんか…いやな予感。
私のいやな予感は的中した。
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