終末への始まり

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穏やかな吉野川の流れを一望出来る学舎に通う ごく普通の高校二年生だ …いや、 今となっては、だったと 言う方が正しいだろう。 あの夜、 異形の存在、『悪魔』に 出会ってしまったから。 ∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵ 話は一週間ほど前にさかのぼる。 その夜、僕は珍しく深夜の外出をした。 たまたま両親がヨーロッパ旅行に出発した日でも あり、3つ年上の姉も大学のサークル仲間との 飲み会とかで友人の家で 飲み明かす🍺らしい。 かくして、我が家は 僕の王城となり、普段は 叶えられそうもない ゲーム三昧の夜更かしを 計画したのだが…、 「よし、兵糧はこれで 万全っと👍」 コンビニの袋に入った スナック菓子とペットボトルを一瞥して僕は自転車のペダルを踏み出した 「やっぱりRPGをプレイする時はポテチが基本 だよね。」 そんな、どうでもいい事を呟きながらいつもの曲がり角を曲がった瞬間だった。異様な感覚を感じ、僕の視界はネジまがり 始めた。
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