終末への始まり

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「ビンゴ。」 今日は何とか間に合ったらしい。 異界のものの出現と同時に結界の発動を 体感した俺は、眼下の 光景を何気に見下ろす。 「ゲッ、嘘だろ。」 自転車に乗った少年が ゲート‐悪魔が現れるポイントの事だ‐に近づいてる。 「どう見ても俺と同業には見えんし、力に目覚める前の《異能者》って 所だな。それにしても この結界に入りこむって事は。」 俺はニヤリと(自分で 言うのも気恥ずかしいが)渋い笑いを浮かべた。 「おっとこうしちゃいられない。」 俺は意識を集中しながら 手すりを乗り越え、眼下の路地へと降下していった。
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