9人が本棚に入れています
本棚に追加
「雷蔵先輩、」
「どうしたの、沙理矢。」
ふわふわしている。
雷蔵先輩は、図書委員会で僕の先輩。
「何で、鉢屋先輩に顔を貸してるんですか。」
僕は思った。雷蔵先輩は鉢屋先輩をたまに貶しているけど、結局は優しいから。僕は優しくされて調子に乗る鉢屋先輩が大嫌いだ。
「三郎に顔を貸してるのに難しい理由は無いよ。」
あ、雷蔵先輩の微笑んだ顔だ。
「三郎ってば無断で誰かの顔を使っちゃうからさ、誰か1人の顔に固定させれば問題ないでしょ?」
僕の頭を撫でながらそう言った。
僕はそれで納得した。
「さ、食堂にお茶を飲みに行こうか。」
雷蔵先輩の言葉に僕は頷いて2人で食堂に向かった。
先輩の事を1つ知れた気がした。
最初のコメントを投稿しよう!