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辺りを見渡すと、窓があった。
外は雲がよく見えるので、恐らく結構高いところに部屋があるのだろう。
「おい、こいつをいつもの所に連れて行け!次の召喚可能は1年後だからな、それまでは生かして働かせ、その後殺せ!」
俺が、窓の外を見ていると、糞爺がそんな事を言い出した。
何ほざいてるの?
すると、2人の騎士は糞爺の指示に従い、俺の元に近づいてくる。
頭の兜でよく見えないが、申し訳なさそうな顔をしている。
「異界の少年よ、ご同行お願いできるだろうか?」
あ、この人達は良い人みたいだ。
俺は、とりあえず少し考える素振りをみせる。
「そうですね‥‥‥‥‥遠慮しますっ!」
俺は近づいてきた騎士の一人に向けて、手を振るう。
すると、右手の中指につけている指輪が効果を発動。
空気中の魔力を吸い取り、炎を生み出した。
‥‥‥‥直径1m近くの大きさの。
「なっ!?魔法か!!」
騎士の一名は、為すすべなく炎の球体に直撃、爆発して吹き飛んだ。
その爆風で、隣の騎士も吹き飛び、二人は壁に叩きつけられて、ぐったりとなった。
因みにこの魔法は、俺の力で非殺傷設定にしてある。
「くそっ!」
糞爺の後ろに控えていた残り一名の騎士は、同僚がやられたのを見て、こちらに突っ込んできた。
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