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「とりあえず、現状を説明させてもらうね?」
その言葉に、つい耳を傾けてしまう俺。
はっ!?いかん、いかん。危うく奴らの虜になってしまうところだったぜ!
「虜って‥‥まぁ、いいや。現状を説明すると、君は異世界に召喚されるよ。どす黒い国の勇者として。」
やっぱり召喚だったか。しかも、異世界。‥‥テンプレ乙。
しかも、どす黒いって‥‥
「はいはい、テンプレ、テンプレ。で、君にはいくつか能力をあげようと思う。」
能力?なんでだ?神の手違いで死んで転生とかなら、よくあるパターンだけど、このパターンは普通能力とかもらえないぞ?
俺が心の中でそう思うと、奴が返事をしてきた。
え?そんなんでいいのかって?
だって心の中で考えた事をしゃべる前に、勝手に返事してくるんだもん。喋らせてくれないんだもん。
俺のガラスのハートが割れてしまうよ!
「なんで能力を与えるかと言うと、君、とんでもない不幸だったよね?」
まぁ、そうだったな。
‥‥まさか、その不幸が神の手違いだったと?
「そういうこと。まぁ、手違いしたのは、僕とは違う神だけど。」
イケメンで一人称が僕‥‥
やっぱり俺の敵だな。
「どうでもいいけど、能力はなにがいいの?」
そうだな‥‥‥、無限の魔力と、想像した力・物の実現と、身体能力をできるだけ強化ってできる?あと、力を使いこなす為の知識。
「随分欲張るんだね‥‥まぁ、できるけど。」
なら、それで頼む。
「はいはい、‥‥てやっ!」
奴がなにやら手を振ると、俺の体が光った。
あまりにも眩しかったため、目を閉じていたが。
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