逃げる?いいえ、戦略的撤退です。

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恐らく、世界が変わった、そう思った瞬間、俺は行動にでた。 まずは、ポケットから指輪を取り出し、はめる。 とてつもなく嫌だったが、自己防衛ができないよりマシだろう。 次にしたのは服だった。 俺の能力、つまりは想像具現の力を使い、服をローブに変え、フードをすっぽりと被り、顔を隠す。 何故こうするかというと、ちゃんとした理由がある。 奴は、この召喚される世界の国はどす黒いと言っていた。 つまりは、ろくでもない奴ばかり居るのだろう。 ならば、利用されて死ぬ前に逃げよう。 そう考えたのだ。 だから、逃げる前に顔を見られては、指名手配ですぐにばれてしまう。 それだけは避けなければならない。 因みに、これを行った時間は1秒未満、魔法陣がまだ発光していたので、顔は見られていないだろう。 光が収まると、そこには老人と、騎士らしき人達が何人かいた。 ‥‥‥‥えー、そこは召喚の巫女とかだろ。 常識を考え(ry 「っち!今回もひよっ子か!異界にしては、こちら側の格好をしてるな‥‥。」 なにこの爺さん、めちゃくちゃ失礼なんですけど。 俺は、すぐにでも殴り飛ばしたい衝動を抑えつつ、冷静に質問した。 情報は命だからな。 「あのー‥‥?すいませんが、ここはどこですか?」 「ガルト帝国の城だよ、異界のひよっ子。‥‥男か、労働にでも使えそうだな。」 後半は無視するとして、ガルト帝国か‥‥ 二度と来ないようにしよ。
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