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彼は体ごとすべて俺にもたれかかっていた
仕方なく彼の腕を肩に掛け、彼の腰に手をまわし
引きずるようにして夜の街を歩いた
チカチカと光るネオンの下を行き交うスーツ姿のサラリーマン
狂ったような声をあげる酔っぱらい達
彼らはこうやって夜の街で発散して
ギリギリの所を綱渡りで生きているんだろうな
通りは俺の田舎と違って夜でも賑やかで、きらびやかだけど
何だか狂気を孕んでいるようで少し恐くて
俺にもたれかかる彼の横顔覗きこんだ
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