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バサバサッ
「――!!!?;」
しーんとした道に響く音。なんだろう。鳥がはばたく音みたいな…。
…うん、恐いから無視しよう。
そう思って歩きだしたら、無視するなとでも言わんばかりに煩くなる音。仕方なしに音の方を向いてみる。
「……カラス?」
電灯の明かりでやっと見つけられるかられないか、ゴミ置場の網にひっかかっているカラスがもがいている。
「ぅわ~……間抜けなカラスだな~;」
思わずそんな事を思わずにはいられない。だって、賢いと言われているカラスが、ゴミを漁りにきて(まぁこれはただの想像だけど)網にひっかかってるなんて…頭弱かったんだなー、可哀想に。結構辛辣なことを考えながら、私はそのカラスに近づいてみる。カラスは暴れ疲れたのかはばたくのをやめてこっちをじっと見てくる。
…いや、そんな懇願するような目で見られても。
瞬きすらしないでじぃ~っと見られると、なんだか見てるだけの自分を咎められているような…。
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