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――――翌朝、6:00
ピ ピ ピ ピ
「うぅ~ん…」
ピピッ ピピッ ピピッ ピピッ
「うぅぅぅう…」
ピピピピピピーーーーーーー!!!
「っだぁぁあ!!っるっせぇ!!!!」
ガチンッッ
今日も、いつものように爽やかな目覚めだった。
『それが爽やかな目覚めですか…』
「朝から大声出したら、そりゃもうスッキリするよ」
『………そうですか』
何故かハートが視線を反らした。
何でだろう?
まあ、理由は明らかだが。
そして、流れでそのまま私に付いてくる。
が、私は気にせずに朝食を作る。
ところで、皆さんはお気付きだろうか?
私がやたらと家事をやっていることを…
『そういえばそうですね
何か事情があるんですか?』
そう朝食の準備の手伝いをしながら、ハートが聞いてきた。
「…いや、どう見たってわかるでしょ!
あのバカで抜けてるお母さんがやると、危なっかしいし、お父さんがやると、大地震の後みたいになるからね…
何か、物心付いたときから家事やっていたような…
あははは……」
『た、大変ですね…』
「そりゃもう、かなりの重労働だよ
毎日、五人分の洗濯物担いで、干して、畳んで、週一で綺麗に隅々まで掃除して、ご飯作るときだって立ちっぱなしだし、フライパンとか重いし…
しかも、そのお陰…って思いたくないけど、小学校入る前から炊事、家事、裁縫とか完璧だったし…」
『本当に、苦労してますね…』
「よしっ、出来た!
んじゃ、皆を起こしてくるかっ」
そう言った時の時刻は6:30。
それにハートは気になったようだ。
『確か今は、冬休みじゃないのですか?
それに、今日は土曜日ですよ?
お母様、お父様がお休みになられているのに、こんな朝早くから…』
「そんな理由で寝過ごすことは許されない。」
『………💧』
ハートの口元は引きつっていた。
でも気にしない。
つか、水田家に住むなら家のルールに従ってもらわないとね。
こうして、ハートは、水田家家訓の一つを覚えた。
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