新しい私の机

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私は、宙に浮いているガキを捕まえて首を絞める。 「てめぇ、誰に向かってんな口利いてんだ?あ゙? テメェを焼いたろか?」 そう言いながら私は、何故かポケットにあったライターをちらつかせる。 『ちょっ!!冗談!!冗談です!!ごめんなさい!!』 すぐに謝ったから私は首から手を離してあげた。 私は、直ぐに謝るやつには優しいんだよ? これでも。 「まず、お前は何者?」 『えーっと、手っ取り早く言えば妖精だな。 俺は、火(ファイアー)。火の妖精。 皆から「ファイ」と呼ばれてるから「ファイ」と呼んでくれ。』 「…"皆"?」 そんな未確認生物は1人だけだと思っていたので、ファイの言葉にビックリした。 『そうだ。他の奴らは昼寝中だからそのうち… あ、起きた』 私は引き出しの中を覗き込むと、3人のうち1人がまだ眠たそうに目をゴシゴシしていた。 そして、こちらに気づいたみたいで、ニコリと私たちに向けて微笑んだ。 『……あ、ファイと…確か香苗、さんですっけ? おはようございます』 『こ・ん・ば・ん・は』 『あぁ、こんばんは』 「…何で私の名前知ってるのさ?」 『それはですね…わたくし達の主の香苗さんのことならお見通しと言う訳です』 …うん。それだけの説明で理解するのは難しいかなぁ… そう考えているのをわかってか、ファイがちゃんと補足をしてくれた。 『こいつの名は、心(ハート) 心の妖精で、人が思っていることがわかるんだ この机の持ち主――俺らの主なら、半径10km以内なら何でもわかる』 「広っ!つか、何か反則!」 『妖精の種類によって能力も様々なんだ 俺だったら、このステッキとかで火をおこすとかだな』 「ふーん。じゃ、夕飯買ってくるわ」 『『このタイミングでか/ですか!?』』 そう言われたって、腹減ったもんはしようがないし、もうそろそろタイムサービス始まるし。 私は心の中で言い訳し、2人を置いてスーパーにエコバックと、財布を持って行った。 .
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