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あの後、私は夕飯の用意をした。
うざい妖精達は某アニメのように妖精の飼い主以外は見えないとかはないみたいだ。
そのせいで、夕飯を作っている真っ只中なのに、帰ってきた弟たちに「なにそれー? あたらしいおもちゃー?」と、私の足にくっつきながら言われた。
邪魔だっつーの。
しかし、子供たちはまだメルヘンなところがいっぱいだ。いくらでも思い込ませれる。
そして、私が「妖精だ」と言えば、目を輝かせキャッキャ言いながらあいつらと遊び始めた。
しかし、直ぐ後に問題が起きた。
親が帰ってきたのだ。
親は、そんな未確認生物を見れば何かと聞かずにはいられない。
もちろん、弟たちと同じ事を言った。
私は困った。
困って、固まって、上手く説明をしないといけないのに、頭から何も出てこない。
どう説明すればいいか永遠と悩んでいたら、優美が突然言った。
「あのねぇ、このこたちようせいさんなのー!!」
…妹よ。
大人がそんなことで納得できるわけがないだろう
「ああ!本当だ!
羽がついて、スティックも持っていたら妖精さんだね♥」
「まあ、言われて見ればそうだわ!
可愛いわねぇ♥」
なんと、あのバカ親は納得していた。
…忘れていた。
この家族には自分以外常識人がいないんだった!!
(そういう香苗も「常識はずれだ」と、友達から言われている。)
まあ、そんなバカ親はほっといて(なんとかなるだろうし。)、私は夕飯の続きをした。
そしてバカ親たちは、そのバカな頭のお陰か、私が夕飯を完成させたときには、妖精達は見事、家族みたいになっていた。
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