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土『おいッ!!待ちやがれ!!!』
闇に消えた火影を追いかけようと、走り出す土方の腕を銀時はがしりと掴んだ
土『てめッなにしやがる!!』
銀『今から…追いかけても、無駄だ。それにてめェ…ボロボロじゃ、ねーか…』
銀時の言葉に
一度力を抜き、落ち着いて自分の姿をじっくりと見てみれば
先ほどの戦いの所為で
いたるところに切り傷があった
銀時の言うことが最もだと思い
仕方なく刀を鞘へと戻す
土『…にしても奴の目的はなんだ…俺が狙いっつーことは真選組に何か関係があるのか…しかし何故春雨が俺に…』
【ドサッ…】
不意に背後で鈍い音がした
振り返って見たその光景に
土方は目を見開く
土『よ、万事屋!!!』
地に倒れる銀時の姿
急いで駆け寄ると
銀時の脇腹から流れる紅
白い着流しを徐々に染めていく
土『おまえ!!いつから…!?まさかその状態で今まで…』
この傷であんだけの天人を…
なんてやろうだ…
銀『へ…へへ銀さんだっ、てやる時はやるんだ…よ』
と薄っすらと目を開け
途切れ途切れに話す銀時
土『喋んじゃねェ!!これ以上、てめェに借り作るのはごめんだ…!!』
銀『バカ…かてめェは…俺が…こん…な…』
そこで銀時の意識が途切れた
土『おい万事屋!!ちッ…!!死ぬんじゃねーぞ…』
そう言って銀時を担ぎ
暗い路地を走りだした
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