オワリの日

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  翔『どこも怪我してないか?』 成『俺は平気だよっ…それより潤弥達をっ』 ギュッと抱き締めてくる翔香兄をゆっくり退して俺は言う… 雅『潤弥ー!…今上あげるからねー!』 潤『サンキュー!先にこいつら頼むっ』 冬『わかった!』 俺が言う前に…雅魅と冬雲が行動してた… 雅『翔香ちゃんっ手伝って!』 翔『わ、わかった!』 それを見て…俺は肩を押さえてる功に近付く… 成『大丈夫?…功…』 功『ああ…平気や、これ位…』 ニッコリ笑って…ブンブン腕をふる功に俺は少し安心した… その時… ーグラグラッー 成『っ…』 功『またやっ』 小さい揺れ… 地震だっ…   だけど少したってそれも収まる… 翔『潤弥っ急げっ!』 潤『うるせーな!わかってるよ!』 翔『口悪いっ』 翔香兄達の声に俺はすぐ崩れかけてる所まで走る… 中を覗くと、雅魅と翔香兄が冬雲くんを支えて下にいる子供を引き上げてた… 潤弥の肩辺りまで泥水は来てた… 成『潤弥っ…』 2人目の子供を引き上げて、後は潤弥だけ… なのに… 冬『潤弥っ!?』 急に移動し始めた潤弥… 姿が見えなくなった… 成『潤弥っ』 少したった時… 雅『潤弥っ…』 潤『悪いっ…声が聞こえて…』 潤弥は泳いで戻ってきた… その手の中には…2人の赤ちゃん…   潤『ゆっくり頼むなっ』 冬『うん…』 赤ちゃんを慎重に潤弥は冬雲くんに渡す… その時… 潤『!…雅魅っ翔香君っ早くトモあげて!?』 潤弥の声に慌てて2人は冬雲くんをあげる… 冬雲くんも何が何だかわかってない… 雅『よしっ…次は潤弥ねっ』 潤『もう…来なくていい…』 成『え…何っ』 潤弥が何を言ってるのか分からなかった… だけど潤弥はニッコリ笑って… 潤『成…トモ、雅魅…翔香君…   大好きだから…』   成『…う…るや?…』 翔『潤弥っ!?』 冬『潤弥っ』 雅『潤弥ー!?』     潤弥が俺達にそう言った直後…巨大な泥水が、横から出てきて… 潤弥を包みこんだ…   冬雲くんをあげて… たったの数十秒で… 潤弥は消えた…    
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