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未だに頭がついていかない。
これは夢だ。
絶対そうだ。
そうであってくれ。
「あなた様を我が主とし、この世界を救って頂くです!」
「はあ!?」
やっと理解し終えたら、また新たな理解不能な文章が出てきた。
「私の事は、ナルと呼んで下さいです。我が主」
「ち、ちょっと待て!」
「はい?なんです?」
「い…意味がわかんねーんだけど」
目の前にいるピンクウサ耳ゴスロリ少女は、頭にハテナを浮かべてこちらを見ている。
「あなた様に、この世界を救って頂きたいのです」
「だから、それが意味わかんねーんだよ。…だいたい、お前なんなんだ?俺が持ってたのは可愛いピンクのウサギのぬいぐるみだぞ?どっから出てきた」
「それはナルです」
「あーそ…っなわけあるか!バカにしてんのか!?」
「あなた様が拾ったウサギのぬいぐるみ、それがナルの本来の姿です。今のナルの姿は人間モードなのです」
「……」
意味がわからねぇ…。
「我、ラビットゥイール・ナルニエリは元はただのウサギのぬいぐるみなのです。しかし、この不穏な世の中…我々可愛い物達にも、危機は迫っているのです」
「可愛い物に…危機?」
「はい」
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