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胸元あたりをみてみると、背中から貫通した血で濡れた鎌があった。
「なっ…!?」
それを見た途端に体が脱力し、鎌がぬかれるとその場に重力に任せて倒れ込んだ。
「相馬さん!!相馬さん!!」
「相馬君!!しっかりしてよーー!!」
涼の目の前で必死に涙声で問い掛けている。
声もでない…
ー俺は死ぬのか…
意識が朦朧とする中、地面に目をやると、そこには多量の血が流れ出て水溜まりならぬ血溜まりを作っていた。
「死んじゃやだよ、相馬さん!!」
「死なないでよー!!」
二人の叫ぶ声が段々遠退いていく。
やがて目の前が真っ暗になったかと思うと、記憶はそこで途絶えた。
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