第四話「絶望と希望」

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「どこにいるんだ!!」 「ここだ。」 死神がその姿を二人の前に突然現した。 「ソラフィスが忠告したはずだ。“JOKER”を使うなと。」 死神は憎悪のこもった声で言った。 だが、涼はそれに臆する事なく鼻で笑ってみせる。 「お前を倒せば魔力が戻ってくるんだろ?…悪いがこの前みたいにはいかないぜ。」 涼はかかってこいとばかりに手をクイクイッとして挑発する。 「ククク…貴様を殺すことはたやすい事だ…。しかし魔力をもっていない人間をいたぶっても面白くないだろう?」 死神は意味ありげに微笑する。 「…なにがいいたいんだ。」 「こういう事だ!!」 死神の声が力んだかと思うと、突然涼の体を圧倒する突風が襲った。 涼は抵抗することも出来ずに地面にたたき付けられた。 「痛っ…」 涼は頭をおさえながらゆっくり体を起こす。 優奈とルナフィスはすぐに涼の元に駆け寄った。 「相馬君!!」 「相馬さん!!大丈夫ですか!?」 「…ああ、大丈夫だ、心配かけたなーーーーーーっ!?」 涼は眉をしかめた。 「どうしたの、相馬君?」 「…ルナフィスが見えるんだ…。そこに…ルナフィスがいる…。」 「え?」 涼は半信半疑のままルナフィスを指差した。 優奈がその先を見てみると、そこには確かにルナフィスの姿があった。 「…!!もしかして!!」 「そうだ涼。貴様に魔力を戻しておいた。優奈にもカードを補給してやった。」 「え!?」 優奈は自分のポケットに手を突っ込んでみた。 ケースが入っている。 取り出してみると、そこには前のものと変わらない優奈の精霊達がいた。 「ククク…これでまともに戦えるだろう?こうでなくてはおもしろくないのでな。」 「…後悔してもしらねぇからな。」 「それはまたここに戻ってきてからきこう。フンッ!!」 死神の力んだかと思うと、優奈と涼、二人が突然姿を消してしまった。
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