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「まともにくらっちや身がもたないよ。それにまだ攻撃は終わってないよ!!“陽炎”!!」
灼熱の炎が巨大な竜のようになり、ソラフィスに襲いかかる。
「甘いわよ、“ガイザー”!!」
ドンッ!!
地面から間歇泉のように吹き上がった水が壁を作り、炎をかきけした。
「…流石ね、ソラ姉。」
「当然でしょ?ルナフィスが勝つ事は不可能よ。」
「それはわからないよ。“ブロッケイド”!!」
ルナフィスは呪文を唱える。
しかし、おかしな事にルナフィスは地面に向かって呪文を唱えたのだ。
呪文はすぅっと地中へと染み込んでいくように消えてしまった。
「ブロッケイド?珍しい呪文ね。どんな策略があるのかはしらないけど、ルナフィスの心を読めばすぐに…ーーーーっ!?」
「御託は聞き飽きたよ、ソラ姉。」
ルナフィスはにやっとほくそ笑んだ。
その笑みは事実勝利を手にしたような笑みだった。
なぜなら先程唱えたブロッケイドの呪文が効力を発揮したからだ。
地中から突如現れた複数の小さな光が瞬く間にソラフィスを取り囲み、結界をつくりあげたのだ。
ソラフィスの動きが金縛りにあったように封じられた。
「か、体が…!!」
「ソラ姉の弱点は相手の心を読めることだよ。読むためには意識を集中させないといけない…。だからブロッケイドを地面に撃って心を掻き乱して集中させなくしたんだよ。」
ルナフィスはそう言いながら両手を前に突きだし、魔力を一気に集め始めた。
「ソラ姉、次が最後の一撃だよ、きっと…。」
ルナフィスどこか悲しそうに言った。
「く…このままじゃ!!」
「さよならソラ姉!!“ウィンターヘル”!!」
ルナフィスの手から氷の光線が放たれ、ソラフィスを氷の中に閉じ込めてしまった。
この技を受けて生きる者はまずいないだろう。
だが…
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