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「はぁ…。ところで凍夜、そろそろ離れてくれないか。」
凍夜はオレの背中から抱き着いて離れない。
「え~いやだ。」
そう言いながら頭を肩に埋め、いきなりふざけた顔から少し心配そうな顔になった。
「なぁ綾、またあの夢みたのか?目の下に隈出来てる。」
凍夜はいつでもオレの心配をしてくれる。こいつのこういうところは正直うれしい。
まぁ、こいつにはそんな事言わないけど。
「はぁ…別に何の夢見たってお前には関係ないだろ。しかも隈出来てるのだって昨日はなかなか寝つけなかっただけだ。」
本当はあの時の事を夢で見たけど、こいつには言えなかった。
こいつ…いや、凍夜にはあまり心配をかけられない。
すぐ嘘を言ってしまうのがオレの悪い癖だ。
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