~第一章~一人の死神と一人の悪魔

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「はぁ…。ところで凍夜、そろそろ離れてくれないか。」 凍夜はオレの背中から抱き着いて離れない。 「え~いやだ。」 そう言いながら頭を肩に埋め、いきなりふざけた顔から少し心配そうな顔になった。 「なぁ綾、またあの夢みたのか?目の下に隈出来てる。」 凍夜はいつでもオレの心配をしてくれる。こいつのこういうところは正直うれしい。 まぁ、こいつにはそんな事言わないけど。 「はぁ…別に何の夢見たってお前には関係ないだろ。しかも隈出来てるのだって昨日はなかなか寝つけなかっただけだ。」 本当はあの時の事を夢で見たけど、こいつには言えなかった。 こいつ…いや、凍夜にはあまり心配をかけられない。 すぐ嘘を言ってしまうのがオレの悪い癖だ。
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