野宮先輩

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放課後、実行委員の会議があった。 相変わらず面倒くさかったが、仕方なく出席することにした 「失礼しまーす」 アイコ達と会議で使う教室に入る すると、 (・・・はっ!野宮先輩・・・) そこには眉間にしわを寄せて、机の上に寝転がっている野宮先輩の姿があった 「かっこいい・・・」 見とれていた私には全く気付かず、先輩は不機嫌そうな顔でアイコのそばに寄ってきた 「会議出なあかんのかこれ」 野宮先輩が話している声を初めて聞いた やはり女としては相当低い。 「えー先輩も実行委員やったんすかー?えーやだー」 アイコが冗談まじりで笑いながら言った しかし野宮先輩に冗談は通じなかった 「ぎょえええええええええーー」 なんとアイコは背負い投げされた 柔道以外で背負い投げする人を初めて見た 「信じられん!!めっちゃ怖いし!!もう知らん!!」 しりもちをついて怒るアイコをよそに野宮先輩はまたケタケタと悪魔のように笑っていた (あ、これこれ。やってることは悪魔なんやけど笑顔だけ見たら天使やねんなぁ) そんなことを思っていると、調子に乗った友達が先輩の肩を叩いて「こいつがやりました!」と、なんと私の方を指差した。 「え゛っ」 いきなりのことであたふたしていると、そんなことには目もくれず野宮先輩がキッと私を睨んだ (うはっ) 思わずドキッとした 睨まれたとはいえ、私のことを野宮先輩が初めて見てくれたのだ。 (目が合った~・・・) 私はそれだけで嬉しすぎて、鼻血が出そうになった。
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