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勇哉はどこにでもいるような高校生。唯一
『闇を生み出せる』ことを除いては…
力の在り様を認識した時、望んだ平凡な生
活はかき消され物語は新たなページを捲る!
四時五十五分、五時にセットした目覚ましに
勝てた証の為にボタンを押す。軽く伸びをし
た後ベッドから抜け出し窓を開ける。早朝だ
からまとわりつく暑さもなく澱んだ部屋の空
気と入れ替わっていくのを傍観しながら頭の
大半を占めている眠気を払ってく一連の儀式
みたいなのを終わらせたら寝間着のまま玄関
の扉に挿し込まれてる朝刊を引き抜き、居間
でひろげる。
五時三十分、大題読んでテーブルにたたん
でおき朝食にかかる。といってもたいしたこ
とはせずハムエッグ、サラダ、トーストを作
りミルクで流し込む程度のことで済ませたら
着替える為に自分の部屋に戻る。
六時、制服に身をつつみ未だ寝ている両親
に心の中で「いってきます」をして駅へ向か
う。通学にはまだ早い時間だから通勤客の多
い電車に乗りラジオを聞きながら目的地へ着
くのを待つ。着いたら駅前の本屋で雑誌を読
み耽る。 不意に
「もう時間切れだよ」
やや呆れた声に振り向くと摩耶がそこにいた
雑誌をもとに戻すことで意思表示して高校へ
向こうのペースにあわせ足を運ぶ。三つ編み
に眼鏡、ピンと背筋を伸ばして歩く様はいか
にも優等生な雰囲気で実際そうである。僕も
何とか面目がとれるとこにいる様にしてるけ
ど。中一の時にある一件で知り合い以後五年
間友人として付き合っている。どうも周囲は
その様にとってはくれてないけど。
世間話をしてる間に校舎前に着き「じゃ」
とお互い声を軽くかけあいそれぞれの教室へ
と。教室で級友達と数分程話あい担任がくる
と席に座り一日が始まる…。
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