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母さん達が出発したあと雅は塾に、恭子ねぇは夕飯の買い出しに出掛けた為、僕には少し、本当に少しだけ平和が訪れた。
優「ふぅ…今のうちに着替えよう…」
まずはこの格好をどうにかするのが先決だと思った僕は上着を脱ぎ、スカートに手を掛けた……………………所で携帯がなった。
優「ん?誰からだろう?」
携帯を開くとメールが一通届いていたのでそれを開いた。
from,父さん
件名 言い忘れた…
本文
今回の渡米を期に若葉がそっちに向かうそうだからよろしく。
PS,愛してるぞ優。
優「カハァァッ!!」
な、なんだって!?若葉が帰って来る!?そんな!?っていうか最後のはいらねーよ、バーロー!!
若葉は僕の双子の妹で、我が家では一番の変態で、僕の事を本気でどうにかしようとする very dangerous な奴だ。
僕のファーストキスを奪ったのも奴だったし…
…って今はそんな事を考えている場合じゃない!!早く逃げないと…
?「ヤッホー!!元気にしてたかい、ハニー?」
優「誰がハニーだよ!?誰が!!」
?「優みぃーっけ!」
しまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!
ついいつもの癖でツッコミを…くっ、こうなったら強行突破だ!!
優「てぇぇぇぇぇぇぇい!!」
僕は全力で玄関へと走った。
…え?まだ女の子の格好だけどいいのかって?…ふっ。そんなもの、この後起こるであろう惨劇に比べれば些細な事だ。
あと少し…あと少しで外へ行ける。
………大丈夫。僕なら飛べる!!
そんな事を考えながら僕は玄関に………辿り着けなかった。
?「優ちゃんつーかまーえた♪…それでは…いったっだっきまーす!!」
優「いぃぃぃぃやぁぁぁぁぁ!!」
…………今度こそサヨナラ。ボクノテイソウ。
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