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登場と共に死にかけた徳っさんは自分の頭が長めの坊主頭状態なのを確認してから部屋の隅で泣いていた。
徳龍「…ひでぇよ…何かを神野が落としたのを見たから届けに来たのにこんな仕打ちって…」
そんな徳っさんの言葉を聞いた美雪さんは徳っさんに聞いた。
美雪「ん?…落とし物?なんなんだ?それは。」
徳っさんは背中に暗いオーラを纏いながら封筒を渡した。
美雪「ああ、これか。」
徳龍「さっきの詫びとして教えてくれ。その封筒には何が入ってるんだ?」
美雪「…まぁいいだろう。しかし、理由も言わずに部屋に来た貴様も悪いのだぞ?」
いやいや、理由を言う暇さえなかったような気がしますよ?
ほらぁ、徳っさんがまたダークな世界に旅立っちゃいましたよ?
美雪さんは構わず続けた。
美雪「その封筒には私の好きな人の写真が入っているんだ。」
へっ?霧也の?
徳龍「ん?どれどれ?…なんだ、霧也じゃないか。」
まぁ、徳っさんも驚くよね?
そんな徳っさんの反応に美雪さんは予想外の反応を見せた。
美雪「…おい、徳図はこの人を知っているのか?」
美雪さんは急に険しい顔つきになって徳っさんに訊ねた。
徳龍「知っているもなにも、霧也とは結構仲いいしな。」
見ると美雪さんの腕は少し震えていた。
美雪「貴様には私の好きな人の事を話した事があるな?」
徳龍「ああ、そういえば前に聞いたような気がする。…確か、名前は……山崎。ってあれ?まさか……」
美雪さんは木刀を構えて言った。
美雪「貴様前に聞いた時、そんな奴は知らん。と言ったな?」
徳龍「い、いや!!そ、それは普段俺があいつを名前で呼んでいるから気付かなかっただけって…ぎゃぁぁぁ!!help!!help me!!」
美雪「問答無用!!」
徳龍「う、うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?!?!」
徳っさんは儚く散っていった…
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