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皆が凍りついたHRの後、霧也達が帰ってきた。
………なんだか服がボロボロになっている。
だというのに顔はニヤついていて気持ち悪い。
優「……気持ち悪いよ?」
思わず呟くと霧也はニヤつき顔を泣き顔に変えて抱き着いて
霧也「やめてくれ!!普段のお前に言われてもショックだが、今のお前に言われると思わず飛び降り自殺をしたくなるほどショックだから!!」
そんな魂の叫びを言われると思わず慈愛の目で見つめてしまう。
そして、なるべく霧也が傷つかない様言葉を選んで、
優「とりあえずくっつかないで?」
霧也の涙と鼻水を回避する為にそう言った。
すると………、
霧也「うわぁぁぁぁ!!嫌いにならないでくれぇぇぇぇ!!」
霧也は泣きながら走って行ってしまった。
おかしいな、言葉は選んだはずなのに…
事態が飲み込めずにいると今度は若葉が口を開いた。
若葉「…で?なんでそんなに嬉しそうなのよ?」
その問い掛けには美穂が答える。
というか霧也は授業にでなくていいのかな?
美穂「私達がさっきまで優の写真集を売っていたのは知ってるよね?」
若葉「まぁね。」
美穂「でね?そこでの売上が過去最高だったの。最後の方はオークション化してたし。」
若葉「ふぅん。…でもそれだけ?にしてははしゃぎ過ぎの様な…」
美穂「まぁ次の休憩時間ではっきりするんだけど、ちょっと面白い展開になりそうなのよね~………ちょっと耳貸して?」
若葉「?」
美穂はそう言うと若葉の耳元でなにやら囁いてる。
気になるのはそれを聞いている若葉の顔がみるみるニヤつき顔になっている事だ。
僕は一抹の不安を抱きながらも授業開始のチャイムがなったため渋々席に戻った。
結局霧也は授業の途中で帰ってきた。
目が赤くなっていたのは気のせいだろう。
そう思いながら、僕は残りの授業時間を鬱々とした気分で過ごした。
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