第一章『そうだよね、春は旅立ちの季節だから。』

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「お疲れ様ぁ、バーセイ、、っとぉ!。」  戦士をいたわりながら、もう一匹始末する。 「すまない……。」  あまり使い慣れた物では無かったが、俺はナイフでゴブリンを倒した。 「気をつけてねぇ、回復は出来ないからぁ。」  残すは一体、勝利はほぼ間違いない。  しかしその場に、突如としてそれは降り落ちた。  そいつは人間だった、一瞬目があって、そいつはピシリと停止した。  空中に黄色い魔法陣が描かれて、そいつは地面に降り立った。 「ギル……降臨。」  そのままナイフを引き抜き、ゴブリンを攻撃、鮮やかな、それでいて堂々とした、4ポイントのダメージを与えた。 「……。」  その華麗さと非力さに全員が言葉を失い、その清々しさと体力のなさにみんなの目が点になったのだ。  その後ゴブリンをなんの問題もなく倒した俺達は、コーネリアの町へと歩きだした……。 「俺の名前はギル、黒魔導師だ、魔法はまだない、っていうより忘れた、よろしく。」
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