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「あぁ、あいつかー。2年の時に選択教科で一緒だったわ」
彼の顔を思い浮かべながら、記憶にある情報を引っ張り出してみる。
髪は短いツンツン頭で、ちょっと猫目だったかな。
性格は底抜けに明るくて、冗談や軽口が大好きなクラスに一人はいるお調子者タイプ。
…まぁ、変なヤツでも嫌なヤツでもないし、全力で反対する理由はないなあ。
「割りとそこそこにはイケメンなんじゃね?付き合っちゃえばいいじゃん」
「違うの、問題はそんな事じゃなくて…」
「そんな事ォ!?アンタ、彼氏の居ないあたしを目の前にしてそんな事と言いやがりますか!」
これは勿論半分冗談だったんだけど、間髪入れずに突っ込んだタイミングに驚いたのか愛美は慌てて弁明してくる。
「いや、あの、とにかく聞いて欲しいのはそこじゃないのー!」
「ふぅん、へえぇ、告られたって事実以上に何か気になる点でもありますかねぇ奥さん」
「だから…メール」
「メールぅ?」
「ブログのメールボックスから…メールが来たのぉ」
「ん、ブログなんてやってんだ。ってか、やってるならあたしにも教えなよー。水くさいなぁ」
「それは…ごめんね。でも、恥ずかしいから誰にも…友達にも教えてないの、でもメールが来ちゃったのぉー!」
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