―ルシフェル―

5/13
122人が本棚に入れています
本棚に追加
/53ページ
「……貴様ッ…」 ―溢れた感情は黒いもの。 ―憎悪 そして 彼の人を 侮辱された 怒り。 「貴様ァァァァァァァァアアァァァアッ!!!!!」 余は吠えた。 普段出さないような声で。 殺意を込めて。 それは最早 咆哮。 そういえば 昔、兄上に言われた事がある。 「いいかい、ルーちゃん。君の力…暴走させてはいけないよ。 でないと― また、独りになるかもしれないから。 約束だよ?」 ―ごめんなさい…兄上。 そう頭の隅で呟き、 余の意識は闇に呑まれた。
/53ページ

最初のコメントを投稿しよう!