やってきた馬鹿

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―ガキィイィインッ…。 金属と金属の当たる音が、広い部屋の中に響いた。 「く…ッ!」 ―…強い! 振り返りきらずに…その人物は片腕で剣を受け止めていた… おそらく、腕に金属の…盾になる物が巻かれているのだろうか。 後ろ姿しかわからないが… 漆黒のような黒い長い髪… 色白な肌… 全身黒の服… 多分…こいつは間違いなく魔王。 「流石は魔王…やるな…だが、俺の本気はこんなもんじゃ「お主は誰じゃ?(・ω・)」 ……遮られた(´;ω;`) 魔王…と思われる奴は、その大きな赤い瞳で俺を見る。 …まるで…まるで、吸い込まれそうなまでの赤。 俺はそこで確信した。 こいつが魔王なのだと。 「俺は勇者…魔王、お前を倒す者だ「不審者め。速く出ていかないと酷いぞ?」 ……話聞けよ。゚(゚´Д`゚)゚。 「なっ…貴様…お前は魔王だろ?俺と戦え!!」 俺はそう怒鳴るが、奴はさして気にしてないように喋りながら。 完全に俺の前に向かい合うように立つ。 …美しい。 俺はただそう思った。 端麗な顔立ちのそいつは…まさに美がつくだろう。 そして、その抜群のプロポーション。 出る所は出ていて…引き締まった体をしている。 …ん?いや、別に裸を見たわけじゃないぞ?! 露出が多い服だからわかっただけだ!! 「不法侵入。」 鈴のように凛とした声が…言い出す。 「更に言えば、殺傷罪。殺人未遂。目によるセクハラ。」 …ちょっと待て。最後のはおかしいだろ?! 「おい…」 「聞こえなかったか?訴えるのは勘弁してやるからさっさと出てけ…いや、帰れ。」 魔王…はそう言うと、まるで犬にするかのように 手でしっし…としている。 その目が軽蔑の視線に感じるのは何故だろう…(-"-;) 「ほれ虫共、さっさと行け。」 ―ムカッ。 一体、何の為にはるばる来たと思ってんだこの糞やろうは…!! 「…もう我慢出来るか!!今すぐここで殺してやr「駄目ェェエ!!!!」 …俺が剣を向けた瞬間だった。 奴が来たのは。 ―ドガアッ。 「ゲフゥッ?!」 奴は俺の背後から体当たりし、見事にヒットさせてきた。 ―馬鹿な!いつの間に背後に…!! と、口から血を出しながら思う俺。 そいつは慌ただしく魔王にかけより、姿が見えた。 「なッ?!お前は―」 短い金髪。 翠と金の美しいオッドアイ。 純白の神々しい服と… 美しい六枚の天使の翼… ……神…!!
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