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「俺は勇者だ!魔王を倒し、世界を平和へ導く者だ…勇者が魔王を倒して何が悪い!!」
うん。自分で言ってて…痛い。
「勇者…そうか。主は勇者なのか。」
魔王…は呟きながら納得したように手を合わせた。
「時に勇者よ。お前が聞かされていた魔王はどのような奴だ?」
「どうって…残酷で冷酷…血も涙もない最低な奴で、その姿は見る者全てを震わせ、常に不敵に笑みを携えている。そして、その瞳は見る者全てを石に……あれ?」
ふと、魔王を見る俺。
あぁ、本当に美しい丸い果実で……いやいや。
「石化…しない?!」
「当たり前だ。人違いだからな。」
―人違い?
「魔王…だよな?」
「そうだ。だが、お前の言う奴はおそらく東の魔王だな。」
東?て事は…
「余は北の魔王。ルシフェル=アークだ。」
…ん?ルシフェル?
「…盗賊。俺らの追ってる奴は―」
「ベギ=ラウナ。」
即答の盗賊。
俺…やっちゃった\(´∀`)/オワタ!
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