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どこかでなにかが鳴っている。
単調で硬い音だった。
それが止むことなく聞こえてくるが、
私にはそんなものに耳を傾けけている余裕なんてない。
目の前には、カチカチと歯を鳴らしながら私を見上げる女の子の姿・・・・
そこで初めて、私は呼吸が乱れているのに気づいた。
私 「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・・・」
吐く息が、耳の奥で焦げついたような警鐘を鳴らす。
喉が渇く・・・・・
焼けるように喉が渇く・・・・・
渇く渇く渇く・・・・・
渇く渇く渇く渇く渇く渇く渇く渇く渇く渇く渇く渇く渇く渇く渇く渇く渇く・・・・・・・
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・・・だったら、この渇きを潤せばいいんじゃないかな?
そうだ、そうしよう!
幸いにも目の前には、こんなに美味しそうな匂いが溢れているじゃない。
こんな匂いを漂わせて、まるで食べてほしいって誘ってるみたい・・・・・
ご馳走が目の前に転がっているんですもの。
たべないなんで、ありえないわ。
あぁ・・・・きっと、口中にいっぱい広がる香りは、私を幸せな気分にさせてくれる。
この渇きも十分に潤せる・・・・・
いえ、きっとこれだけじゃ足りないわ。
私はまた、ご馳走を求めてフラフラとこの町を彷徨う・・・・でも安心ね。
ここには、たくさんのいい匂いが漂っているんだから、当分、困ることなんてないわ。
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