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「合流した後……」
6個の模型が鯨の横に置かれると、今度はその編隊の間隔を極端に狭めた。
「6機は編隊間隔をできるだけ狭めた密集隊形で艦隊の周囲を飛行して、それから編隊を解き空母アスカに着艦せよ」
口で言うのは簡単なことだがこれは相当難しいことだ。
少しでも操縦を誤れば翼同士が接触したりプロペラに巻き込まれたりする。そうなれば全員生きて帰還できる保証はなくなる。
思わず手が震えた。
「編隊長はイソザキ一等空尉、できるな?」
「……はっ!」
若干の間を置いてカイトは返答した。
責任重大だな――
と、彼は自分自身に自嘲気味に言い聞かせた。
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