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いつかあの空のようになにもかもを平等に包み込めるような人になろう―
いつしか胸に刻んだ言葉はまだ忘れてはいなかった。
しかし、宮廷社会においてのその夢の無力さを知った時、本当の自分をどこか遠い所に置き去りにしてきて「魂の抜け殻」であり続けていたんだ。
魂だけは空の彼方に漂っているんだ。
いつも自分はそうやって辛いことや嫌なことから逃げ出して来たんだ……。
そう自分自身に気付き、語りかけていたら思わず一筋の雫が頬を伝った。
自分は無力だ。
その言葉は更に彼女の心を圧迫する。
―変わらなきゃ……私自身を変えていかなきゃいけないんだ―
新たな決意を言葉にして彼女はまたそれを胸に刻み込んだ。
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