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朝日がマイペースに東の空から昇ってくる。
その静寂を破るようにエンジンの爆音が響く。
合計6機のオクサリスによる空母護衛部隊は編隊長であるカイト機を先頭に緩やかな軌跡を描いて離陸した。
離陸して進路を北東に設定し、6機は編隊を組んだ。
まだ間隔は広くしている。普段の任務ではこの位の緩い編隊を組んでいるため、パイロット達はそれほど集中はしていない。
気がつけばいつの間にか通信機越しに会話がちらほら生まれて、日頃の他愛ない世間話を互いにぶつけ合っていた。
カイトは両手を操縦機器から話して自分を覆っている風防の取っ手に手をかけ、手前に引っ張った。
まだ冷えている夏の朝の空気が機体に流れ込んでくる。
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