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おぉーんという船舶の浮遊装置よりも軽い発動機音がアスカの中にも聞こえてくる。
ふとアイリスは自室の窓から外の光景を眺めた。
純白の戦闘機達が6機、綺麗なピラミッド型で船の周囲を旋回している。
「いっそのこと曲芸飛行を専門でやればいいのに……」とアイリスは微笑みながら軽く呟いた。
その微笑みは本心からのものだった。
30分位飛んだだろうか、カイトの通信機から聞いたことのない声が聞こえてきた。
「護衛機部隊、空母アスカに着艦せよ」
短い言葉だったが、それが曲芸飛行士達の緊張を一気に解きほぐした。
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