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6機のオクサリスは一列に並ぶ隊形をとって、空母に接近していった。
最初に着艦するカイトは何度も機体状況をチェックする。
着艦なんていつ以来だろう――
飛行訓練学校以来ではないだろうか?
いままでずっと地上基地に配属されていたし……。
軽い不安が彼に降り注ぐが、機体は甲板に吸い寄せられるかのように飛行する。
車輪と着艦用フックはすでに下りてるから問題ない、大丈夫だと自分自身に言い聞かせ彼は風防から前方を見据えた。
次第に巨大になる飛行甲板。
すでに何人かの整備兵が甲板上に待機してるのが見える。
――軽い着艦音
その軽さとは裏腹に、着艦ケーブルに引っ張られた機体に乗っている彼には前方への力がかなり働いた。
一瞬にして肺が押しつぶされるような衝撃が機体のベルトを伝って彼に押し寄せた。
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