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「金城先生やったよ。俺達が…、これで、俺達が全国大会に行けるんだ~」 駆け寄ってくるこいつらを見て、身体の奥底から、熱いものが込み上げてくるのがわかった。 本当にこいつらは頑張った。 何にも知らない俺を信じて、本当に、本当に良く頑張ったんだ。 でも、これで終わりじゃないんだよな? 俺はお前らと約束したよな? その、金賞ってやつを取らせてやるって。 その為なら、いくらでも嫌われてやるよ。 「いつも言ってんだろ~。俺はお前達の学校の先生ではないんだよ。だから、先生って呼ぶなっつ~の」 正直、涙を堪えるのが精一杯な状態だったが、一生懸命強がって見せた。 こいつらとの約束を果たす為に。 でも……、 今日ぐらいは一緒に喜んだっていいよね?
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