第4話

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第4話

(あ……どうしよう) 駅の向かいに車を止めて、私はしばらく考えていた。 車を借りに行って、(本人はもう居なかった。こんな時間に何してるんだか……)駅に着くと、入口の前に立っている女の人を見つけた。 周りに他に人はいない。 メールでは、何ヶ月って言ってたっけ……。どれくらいしたらお腹が大きくなるかは分からないけれど、その人は遠目で見る限りでは妊婦さんのようだった……何となくお腹に手をあてる仕草とか。 今さらになって勇気が無くなった私は、話し掛けようかどうしようか迷いながら、窓からコソコソと様子を見ていた。 と、向こうのほうでも私に気が付いたのか、道路を渡って真っ直ぐこっちに歩いてきた。
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