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「分かるかよ、そんなもん! 気付いたら使えてたんだし、この剣もデフォルトだ!!」
深紅に輝く剣を左足で踏み込みながら、左横から右に凪ぐ。 それを切っ先が ぎりぎり届かない位置に一歩で下がり、レッカーは容易く回避する。
が、レッカーの表情からは余裕が消え失せていた。
更に右や左や上から斜めまで、追撃を開始するセロ。
だが、レッカーはそれら全てを剣で受けずに、すんでで回避しては反撃をしないで見過ごす。
「ちっ! ちょこまかとーー!!」
「紡ぐは氷、凍弩の冷気は祖を微睡(まどろ)みへと誘い、悠久なる眠りと幽遠の死を与えん――永久凍土」
どうやらレッカーは回避しながら魔力を溜めていたようで、詠唱終了と同時に天井には蒼く輝く魔法陣が出現。
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