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魔の大陸『グリフィリウス』
そこには人間とは異なる異種族と異形の生物が淘汰する地。
渓谷。 密林。 湖。 洞窟。 山岳。 平原。 荒野。 海。
様々な環境はあれど、所詮は その程度。 文明が全く発達しないが故に、異種族達は貧困窮まる生活を余儀なくされていた。
そんな大陸の中心に、とてつもなく大きな城が存在する。 城門から玄関までの距離、およそ小さな街一個分。 城は高さだけで小さな山一つ、面積は小さな湖一個分は有ろう程の大きさを誇る。
灰色の煉瓦で建てられた、その巨城に一人の少年が向かっていた。
漆黒の髪に同色の呆けてそうな瞳。 飾り気も無い白の ゆったりとした上下一式の衣服を身に纏い、闇を思わせる外套を上から着込んでいる彼は、目的を持つ確固とした眼差しで眼前の城を見据えている。
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