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バタンッ
勢い良く扉を開け、
勢いそのままに甲板に出る。
明け始めた空から覗く、
力強い太陽の光に照らされ、
彼は一層輝きを増した。
暗闇に居てもなお、
輝きが衰えそうにない銀髪が、
さらりと風になびく。
甲板に居る人々を捉えた赤い瞳は、
何か強い意志を秘めている。
その瞳の先に居る、
鮮やかな金髪の、
琥珀色の瞳を持つ男が、
青年に気づいて、
笑顔を向けた。
「おはよう。早いな。」
「おはようございます、ショウさん。」
笑顔で返し、
“ショウ”に近寄る。
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