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呆れが混ざった言葉の主を、
青年の後ろの方に見つけ、
ショウは柔らかく笑った。
ショウが笑顔を向けた先、
青年が後ろを振り返ると、
とても鮮やかな緋色の長い髪に、
灰色の瞳を持つ女が立っていた。
「おはよう、アキ。」
ショウの、
柔らかく甘みを帯びた言葉に、
“アキ”は、
柔らかく笑った。
「おはよ。お疲れさま、ショウ。」
なにやら、
空気が甘みを帯びる。
「だーかーらー、俺は!?」
その空気を破るかのように、
ハルが、
一層不満気に言った。
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