~プロローグ~

5/8
前へ
/342ページ
次へ
呆れが混ざった言葉の主を、 青年の後ろの方に見つけ、 ショウは柔らかく笑った。 ショウが笑顔を向けた先、 青年が後ろを振り返ると、 とても鮮やかな緋色の長い髪に、 灰色の瞳を持つ女が立っていた。 「おはよう、アキ。」 ショウの、 柔らかく甘みを帯びた言葉に、 “アキ”は、 柔らかく笑った。 「おはよ。お疲れさま、ショウ。」 なにやら、 空気が甘みを帯びる。 「だーかーらー、俺は!?」 その空気を破るかのように、 ハルが、 一層不満気に言った。
/342ページ

最初のコメントを投稿しよう!

62人が本棚に入れています
本棚に追加